常識の範囲
近くの図書館で試験準備をする日々。2ヶ月前と比べて平均スコアが10%上がって、しかしまだ合格ラインを超えないので(どれだけ低かったのかと…)追い込みをかけたい昨今、図書館の学習室にはいろんな人がいる。
赤本をつくねて英文法の勉強をする現役らしい高校生や浪人生らしい男の子たち、趣味に没頭する定年後らしい男性。看護師国家試験の再受験らしい女性もいる。高校受験の中学生たちは受験を終えて子供の星に帰っていった。
そしてここのところよく目にするようになったとある男性がいる。どうやら某国家試験に向けて勉強しているらしい。
この男性がとても気になる。ちょーかっこよくて図書館に行くのが楽しみになった…というのなら言うことはないのだけれど、残念ながらそういうことではないので、どうしたもんだかね、と日々思っている。
午後になると学習室に入ってくる。ああ今日も来た…
彼は入ってくるとまず靴をはきかえる。マジックテープの白い運動靴をばりっと音をさせて脱ぎ、バッグからスーパーの袋に入ったサンダルをわさわさ言わせながら取り出してはきかえる。静かな学習室に音が響く。
ノートやらポケット六法だのを取り出し終えると、彼はタイマーをセットする。ぴっぴっぴっぴぴっ。まわりはびっくりして一斉にそちらを向くが彼はそれに気がつかない。驚きから非難に変わる視線に気がつくことなくなおもぴっぴっと音を響かせてセット終了。
別に坊主頭に毛糸の帽子をかぶっていようが、毛布をかぶって勉強しようがそれはかまわないのだけれど、トイレに行くときに机の脇でズボンを脱ぐというのはどうなんだろう?ズボンの下にはさらにスエットのパンツをはいていて、スエットでトイレに行きたいらしい。かくして彼は立ち上がり、ベルトを外し、そこでズボンを脱いで部屋を出て行き、しばらくすると戻ってきてまたズボンをはき、ベルトを締める。
何かの予定があるときには、彼は閉館を待たずにしたくをして出て行く。タイマーを鳴らし、サンダルを脱ぎ、スーパーの袋にばしっと空気を入れ、靴にはきかえ、この間の周りの視線に一切気づくことなく出て行く。
それでいつも思うのだけれど、常識って何だろうね。音を立てるといっても四六時中鳴らしているわけではないし、ズボンを脱ぐといっても下にももう1枚同じようなものをはいているんだから露出狂みたいなことをするわけじゃないしいいんだろうか、車で来ているわけじゃなさそうだからきっと寒いんだろう、とも思う。でも正直勤務でもないのに男の人の生着替えなんて見たくないよー。
図書館は「困ったときには直接対応せずに職員にお知らせください」という。わたしもこの人と直接話はしたくない。社会生活がなさそうで年齢を重ねた感じがないけれど若さがなくて、なんだか下手に注意して車のナンバーでも控えられたら怖い。最近はこの人が来ると「ゴミ屋敷のご近所さんはこんな気持ちかなあ」と思う。自分が引っ越すしか解決策はないでしょうかああでもこっちが先にここに住んでたんですけどみたいな。「でもこれって司書さんにお願いするようなものなのかなあ、自分が不快に思うだけで違うような気もするけど、でも不快なのはやっぱりまずいの?どうなの?」と日々自分に問うている。
常識とは難しい。わたしが持っているかもだいぶ怪しいけど。有料の自習室がこの町にもあったらよかったのにね。
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コメント
自分が悪いわけじゃないのに、引っ越さなきゃいけないなんてこんな理不尽な話はないと思うのですが、何も出来なきゃそうするしかないんでしょうかねぇ…常識というのは多数決のところもありますから、周りの人が不快に思えば非常識です。
投稿: 苫子 | 2008年2月19日 (火) 22時22分