大使館での面接を受けてきた。
予約の30分前に到着したあと、思ったほど待たずに比較的さくさくと書類提出→指紋採取→面接と進んで、大使館到着からすべて終えて大使館の門を出るまでにかかったのはきっかり90分だった。
面接というから個室があってノックして入って受けるのかと思っていたけれど、声が通るように穴があいたアクリルかなにかの仕切りが間についた窓口で立ったまま受けるのね。病院会計窓口みたいというか、囚人の面会室みたいというか…
いつもなら寝ている時間なので眠くて仕方がないけれど眠ってしまうわけにもいかないので窓口をぼんやり見ていた。窓口は全部で10あって番号がつけられている。1・2は持ってきた書類を提出する窓口で、1~4には指紋採取の機械もついている。残りはどうやら面接をする窓口らしい。
そしてその面接をする窓口のなかで、ひどく回転の悪い窓口がいくつかあった。そこに呼ばれるみなさんはひたすら何かを説明している。どうやらそこは何らかの事情でビザ発行には事情を聞く必要があるとされて口頭でがっつり質問をする窓口のようだった。
若くてかわいらしいカップルが窓口に立っている。どうやら白人のご主人はまだ学生らしく、経済的にすんなり通らないケースらしい。どこの学校に行くのかとか、奨学金はもらっているのかとかいった質問に答えている。一度待合の椅子に戻り、また呼ばれて何やら話をしている。ここに呼ばれたらいやだねえ、王子がこれまできちんと生きてきたおかげでわたしたちには特にビザ発給に問題となるようなことはないはずだからどこに呼ばれてもいいけれど、前提として「問題がある」とされるところがいやだよね、と思いながら待つ。
そしていろいろと悩む。面接は英語かなあ、日本語かなあとか。人の体験談を見るとどちらがいいか希望を聞いてくれたりするんだよなあ、日本語でお願いしますってのもこれからアメリカに住むのにおかしいけど、英語で!と自分から言っといて面接官に「この程度で英語で面接してなんてよく言えたよ(プ)」なんて思われるのも切ない。
ほどなくして番号を呼ばれて行くと、面接官はイケメン白人のにいちゃん。いいねえいいねえ、どうせ目を合わせないとならないなら若くてかっこいいほうがいいよねえ。って何そのオヤジ目線。
ごあいさつもそこそこに、
"What language do you use with your husband?"
"English"
そうかあ、そうだなあ、うまい解決法だと感心しつつ英語で面接開始。
「ご主人とはどこで出会ったのですか、日本ですか、アメリカですか」
「それはいつですか」
「いつごろ結婚を決めたのですか」
「ご主人は日本語を話しますか」
「以前にアメリカに住んでいたことはありますか」
「どの州に住む予定ですか」
「キュウセイハ鈴木デイイデスネー」←なぜかここだけ日本語。どうやらわたしが日本語を理解するか試したかったらしい。しかしあれだ、王子が君ほど日本語を話したら…話している内容が全部バレるな。いや別に困りはしないですけどね。
「最後にアメリカに滞在したのはいつですか」
「ふたりとも初婚、お子さんはいませんね」
質問はこんな感じ。これにときどき雑談まがいのことが入りつつ。
「いや、主人は日本語をちっとも話さないんです。教会のボランティアで日本にいたことはあるんですけど、日本語を学ばないように言われたって言うんです。子供に英語を教えていて…」
「え」
「いやだからね、子供って英語の先生が日本語を話すと英語を話さなくなっちゃうらしくて。主人からはそう聞きました」
「うん、それはその通りなんだけどね、実際に日本で暮らしていて日本語を学ばないとけっこう大変なんじゃないかと思ったものだから。それで、あなたはアメリカに住んでいたんですか」
「高校生のときに交換留学生でした」
「じゃあ英語はどこで学んだの」
「だから今言ったように、高校で交換留学生だったんです。高3で」
「あとはない?マジ?」
ふうん、アメリカに嫁ぐみなさんというのはそんなに英語を話すわけではないのかな、日本で日本語を話さないよりもさらに行動範囲がせばまって人生つまんなくなるんじゃないかと思いつつそのまま面接終了。SSNについて聞いておけと王子に言われたのを思い出して終わりがけに聞く。
「出発まで、あるいは入国してからするSSNの手続きって何かありますか」
「いや、ないです」
「勝手に送られてくるってことですか」
「そうそう。さて、これで手続きは終わったようです。1週間程度で書類が送られてきますからね。じゃ、おしまい」
さて、大使館に面接に行くときあるといいのは軽い上着と時計。大使館はアメリカです。そしてアメリカ人は体感温度が大変高い。つまり冷房ががんがんかかっております。わたしは暑がりなので無問題でしたが、女性の中にはかなり寒そうな人がいました。
時計は、ずばり部屋に時計がないから。いつも携帯で時間を見ているけれど携帯は持ち込めないのです。
あと、全国のお子さんをお持ちのみなさんには大変心苦しいのですが、もうほんとに、お子様方がうるさかったです。ああもうもっすごうるさかった。一人泣くと連鎖反応みたいに残らず泣いてくれて、こっちはいつもならぐっすり寝てる時間だからもうめっさ眠いわけさ、そこへ0歳児から5歳くらいまでの子供がみんなでギャン泣きしてるわけだ。気が狂いそうでした。やっぱり母にはなれないな。働いて税金払うし子供手当の増税も文句言わないから、どうかぜひぜひどっかよそで泣かせてもらって、夜通しお年寄りの看護して疲れた看護婦さんを休ませてやってくださいませ。
それともあれなのか、面接には子供はをれてこないといけない規則なのかな。いや、そんなことはなかったと思うんだけど。
エクスパックの番号を控えておくのを忘れた!!!まあ、のんびり待ちましょうか。
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