夢の日常
登録している某SNSでときどき見知らぬ人からお便りをいただく。
ただのネットナンパなら無視して終わるのだけれど、「アメリカで看護師になりたいです」やら「自分は日本でこんな領域で働いていますが、アメリカでの就職はどうですか」やらといったメールはあんまり無視できないので簡単にお返事することにしている。
先日またメールが来た。アメリカの大学を出て異業種で勤務後結婚し家庭に入っていたが、看護というすばらしい仕事に目覚めたのでまた学校に行く準備をしている、ぜひお話を聞きたい」というものだった。
大変前向きなメッセージで読んでいてぐったりした。ここんとこ残業続きで疲れていたというのもあるけれど、そうでなくても何と言っていいのかわからない。
もともとこっちゃそんなに看護がすばらしいと思ってこの業界に入ったわけではまったくなくて、ただ単に就職に困ったので潰しが利くという理由で免許を取っただけだった。日本は新卒至上主義だから、最初の就職は可能な限りレベルの高い病院に応募して将来に備えた。実情はともかく履歴書の見てくれだけはいいと思う。
だから看護系・介護系の経験のない人からキラキラした目で「看護はすばらしい仕事」なんて言われても返事に困る。食いっぱぐれないという意味ではこの上なくすばらしいと思うけど、たぶんそういう返事を望んでいるのではあるまい。
就職してからも外国人というハンデはついてまわるから、させてもらえる仕事は何でもするし、必要があれば王子をなだめつつ公休も返上して勤務してきた。何とかまっとうな仕事ができて使いやすいという信用を勝ち得ないとならない。
おかげさまで管理部を含めたみなさんから正社員への応募を勧められるようになった。もっともこれはもともと非正規雇用が人手が足りないときだけの出勤を前提とした雇用形態で、わたしの勤務時間が想定外に長いので正社員にしちまったほうが病院として安上がりだからということだと思う。
日本で第一志望の病院に採用が決まって勤務したときにも「外から見ている分には華やかだけど、入っちまえばただの仕事だよな」と思っていたけど、米国で看護婦さんになりたいと思ってがんばってきてそれが現実になってみると、やっぱりそれもただの日常。王子と険悪になる日もあれば犬が病気になる日もあるし、怠け者の同僚に「ちったあ働けデブ」と言いたくなる日もある。
お返事はこの週末、ひとつふたつ昼寝してちょっと休まったら書こうかな、と現在保留中。今週もおつかれさまでした。
ところでデブ、じゃなくておばちゃんはその後けっこう大変なことをしでかし、しかし現在しらばっくれ中。病院管理部が若干動揺中。
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